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公開日:2021.03.12
人気雑誌の編集長と1時間ガジェットトーク!【2021年上半期】のトレンドと注目キーワードとは? (後編)
目次:
前編はこちら >『家電批評』編集長 浅沼 伊織
1990年生まれ。2012年に晋遊舎に入社。「テストするモノ批評誌」MONOQLO編集部編集長を経て2020年より現職。「本当に役に立つモノ、良いモノを知りたい」をモットーに、旅行サ ービスやガジェットからマネー情報、部屋づくりアイテムまでオールジャンルで編集・テストを行ってきた。過去にライザップ覆面調査や1軒家貸し切りWi-Fiルーターテストなども企画。
『GetNavi』編集長 川内 一史
1984年生まれ。2006年に学習研究社 (現・学研プラス) に入社。ゴルフ誌、アニメ誌を経て、2012年に「賢い買い物をサポートするモノ・トレンド情報誌」GetNavi編集部へ。オーディオ・ビジュアルをメインで担当し、ポータブルオーディオ専門店「e☆イヤホン」とのコラボイベント「ポタ-1グランプリ」を立ち上げるなど、雑誌を超えた枠組みでも奮闘する。2020年7月、編集長へ就任。
編集長二人が声を揃えた要注目の一芸家電とは?“ながら”を叶えるデバイスにも注目
ーー2021年の上半期を見通したとき、お二方が気になっている / 注目している家電やガジェットはありますか。
川内さん:実は2つあって、一つ目は骨伝導のヘッドホンやイヤホン。デジキャンプの話の際に「シームレス」という言葉も出しましたが (前編 を参照) 、オン / オフだったり、家の中 / 外だったりという境目がどんどん無くなってきている中で、ハードウェアの使い方もさらにシームレスになっていくと思うんですよね。イヤホンでも音楽聴いたりオンライン会議をしたり、その間にトレーニングしたりということを考えると、骨伝導で耳を塞がないという状況がすごく便利に感じる。数年前までは骨伝導と言われてもクオリティが低くて、まともに使えないようなものばかりだったのですが、最近はかなり質が上がってきています。Ankerさんも出してくれないかなって思ったりしています (笑)
Anker Magazine編集部:色々なシーンで使うので、長時間使っていてもストレスや痛みがないという点が重要ということでしょうか。
川内さん:耳が痛くならないのもそうですが、“ながら”で何かしやすいというところは、結構大きいかなと思っています。ランニングとかもそうですし、家事をしながらなんとなく会議の音声を聞くとか。“ながら”ができるようになると効率も上がるので、良いかなと思っています。
浅沼さん:僕は実は2年くらい前から使っていたりしていますが、自転車とかは便利ですね。あとはテレワーク中だと子供の声に反応できるという意味では、今、お話を聞いてすごく納得しました。クオリティがすごい上がっているので、本当に。
川内さん:そうですね。もう一つの注目は、あえての縦型の洗濯機。ここ1、2年の流れとしてはドラム式も良い製品もたくさん出ているのですが、縦型の洗濯機でも最先端の機能が入っていたりするモデルが出ているんです。
僕が気になったのは日系メーカーの超音波洗浄機能が付いているモデルなのですが、洗濯槽の入口の奥に超音波のデバイスがアタッチメントみたく付いていて、そこで襟や袖の汚れを1、2分くらいでまず落として、そのまま洗濯機へ入れるという。外へ行く機会は減っていますが、洗濯物は家にいても当然出ますし、当然子供がいるご家庭だと回数も多くなるので、シンプルだけど使いやすいという観点は必要になってくるかなと思います。ドラム式もすごく便利で使える機能も満載なんですが、縦型の洗濯機はより身近で10万円以内で買えるモデルも多くあったり、洗浄力も分があるという利点もあるので、改めて縦型が復権していくんじゃないかなと。
Anker Magazine編集部:新しいデバイスや新しいカテゴリが出てくる一方で、今まであったモノが復権して化ける可能性があるということですね。面白い。
川内さん:はい。元々性能が良いところに付加価値が加わり、より便利さを実感できると注目されるし、売れていくんじゃないかと思っています。
浅沼さん:僕も縦型の洗濯機を挙げようと思っていたんですよ (笑) 実際に今誌面の企画で、縦型を集めています (※『家電批評』4月号に掲載) 。洗浄力が高かったり、働きながら使うものとしてはドラム式は便利なのですが、その一方で乾燥に時間がかかったりと良し悪しがあるんですよね。縦型のドラム式モデルもあるので、やはり縦型って良いよな、そうだよなと思って聞いていました。
Anker Magazine編集部:「マルチに色々なことができます家電」とは全く異なる立ち位置を築きそうですね。
浅沼さん:一時期マルチな家電ブームもありましたが、一芸家電というか、本当にニーズに合ったものという流れがここ数年ありますね。性能が全て天井に来ている、どれ買っても良いという状況の中で、より用途にフォーカスして最適な一台を買うというような流れになってきて、今後もより加速していくんじゃないかなって感じはしますね。バッテリー買うならAnkerだよねとか、あれ買うならここだよねみたいな。
モバイルバッテリーならAnkerじゃないですが、メーカー側も総合家電メーカーではなく、1つのジャンルに強い企業やブランドが今後さらに人気を博していくんじゃないかなって感じがしますね。
4K対応のTV&プロジェクターが花盛り!プロジェクターはアイデア次第で使い方は様々に
ーー2021年に「これは!」という家電やガジェットは他にありますか?
浅沼さん:4K対応のTV&プロジェクターですね。それぞれオススメの理由が違うので、まずはTVからですが、格安メーカーが増えたことによって信じられないぐらい安くなってきている。今年の3月号でも特集したのですが、6万円以下で買える50インチの4K対応のモデルが急速に増えてきているんですよ。その特集で1位だったのが4万円ちょっとのオンライン家具メーカーが出しているモデルだったんですけど、「これで良いじゃん!」と。4K放送のチューナーは入ってないのですが、つべこべ言わずに普通に買っていいじゃないかなという製品でしたね。
プロジェクターの方も、アンダー20万円でだいぶ出揃ってきた感があります。そしてクオリティが超高い。Ankerさんも「Nebula Cosmos Max」を出していますが、今集めて比較しちゃおうかなと思っているほどです。実際使うと感動するんですよ、「もう映画館じゃん!」ってレベルで。今までもモバイルプロジェクターの「Nebula Capsule II」とかありましたが、そのステップアップとして「もっと大きく!もっと画質良く!」と考えていくと、性能対比でかなりお得ですよね。
プロジェクターはこれまでだと寝る前とかスキマ時間に使うって感じだったんですが、在宅期間が長くなることによってまとまった時間を取り易くなったので、より時間を確保してしっかり観る派の方も増えていると思います。4K対応のプロジェクターだと液晶テレビ以上の100インチで投影しても全然粗が無いので、「これすげえな」って毎回観ていて思います。
Anker Magazine編集部:プロジェクターだと水族館の魚が泳いでいる映像を流しておくとか、焚き火の映像を流しておくみたいな、部屋の雰囲気作りでも使えますよね。テレビ番組をつけておくと情報が入って来るので集中が削がれてしまうところがありますが、YouTubeできれいな映像だけを流しておけるという。あっても邪魔にならない、あったらあったですごく便利にいろいろ使えるという意味で、プロジェクターは今年もニーズが広がっていきそうですね。
浅沼さん:プロジェクターは設置が楽ですからね。昔のプロジェクターはスピーカーを繋げなくてはいけなかったり手間がかかりましたが、今はもうOSを搭載していますし、コンパクトなモデルなら棚に設置しても気軽に投影したりもできるので凄く良い。
Anker Magazine編集部:キッチンで料理のレシピ動画を壁に大きく映して見れば、手の水や汚れを気にしながらスマートフォンの小さい画面で観るより断然わかりやすく楽なので、プロジェクターはアイデア次第で家族全員が使えるアイテムだと思います。
川内さん:そうですね。2020年は間違いなく4Kテレビは売れていましたし、家にいる時間が長い今のタイミングで良いものに買い替えようという人は確実にいるので、メーカーさんもどんどん良いものは出してきていますよね。まだまだ需要としては先ですが、8K対応とかもガジェットや家電にリテラシーの高い人たちは、もう今から狙っているようなカテゴリなのかなと思います。
Anker一押しのポータブル電源とハブ / ドッキングステーション。編集長の期待感は?
ーーいざという時のことを考えるとポータブル電源も注目アイテムだと思うのですが、いかが思われますか。
浅沼さん:ポータブル電源は、性能も機能も進化していますよね。価格はまだそこまでガッと下がってはいませんが、地震は絶対に来るし。防災対策用に買って保管しておくだけではなく、春になってくるので電源がない場面、たとえばベランダやグランピングに使ったり、マルチに使えるイメージはありますよね。
川内さん:ワイヤレス充電機能が付いているモデルもあったりするので、ポータブル電源自体の性能や機能をちゃんと見て、本当に良いものを欲しいという感じ。以前オーディオの評論家の方に聞いた話で、コンセントから取ってくるよりもポータブル電源を使った方が音がピュアで良いそう。オカルティズムの話なんですけども、干渉しない分音質が良いのかな。僕はその違いを感じたことは無いんですけれども (笑)
Anker Magazine編集部:専門家ならではの活用方法ですね。先ほど「グランピング」という言葉も出ましたが、ポータブル電源を活用して今年はお花見を家で楽しむという手もありますね。スマートプロジェクターを使うとYouTubeで全国の桜の名所を大画面で壁に映せるので、その充電や小型の冷蔵庫にも使えますし。ポータブル電源が一台あるとコンセントの場所に左右されないので新しい楽しみ方ができますね。
ーーあとAnkerとしては、リモートワーク需要もあり、ハブやドッキングステーションも一押しなのですが使っていらっしゃいますか?
浅沼さん:ドッキングステーションって高いじゃないですか。僕ずっと「必要?」って思ってハブを使っていたのですが、結構不便なので今ちょうど探しています。割と皆そういう気持ちだと思うんですよ、ハブでいいじゃんと。でも便利さをちゃんと体験できる機会があれば、ドッキングステーションの購入者は増えると思います。自宅のデスクも昨年で一通り揃えた後で、「これちょっと不便だよね」という段階に入っていると思うので。ちょっとグレードアップしていくフェーズというか。
川内さん:インターフェースがシンプル化しているPCも多いので、それは間違いなくありますね。僕自身は自宅では極力ハードな仕事はしないようにしているのでドッキングステーションは使っていませんが、実際使ってみたら劇的に効率化すると思うので、それこそ家電批評さんでやられているようなロングランテストみたいなのが読んでみたいですね。
浅沼さん:頑張ります (笑) そして僕も使ってみます。
前編 / 後編の2回に分けてお届けした編集長トークはいかがでしたでしょうか。もうすぐ本格的な新生活シーズンが到来します。環境が変わることで大変なこともありますが、そんな時こそ家電やガジェットを活用して、毎日をスマート&快適にお過ごしください。Ankerグループでも引き続き、皆様の毎日に寄り添える製品をご提案して参ります。
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