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公開日:2025.06.16
車中泊にポータブル電源がオススメな理由。最適なポータブル電源の選び方も
かつて「車中泊」と聞くと、少し不便で我慢を伴う旅のスタイルを想像する人が多かったかもしれません。しかし、ポータブル電源一台で、車内は劇的に変貌します。暑い夏には扇風機やポータブルクーラーで涼み、寒い冬には電気毛布でぬくぬくと眠る。淹れたてのコーヒーを味わい、炊きたてのご飯で自炊を楽しむ。そんな自由で快適な車中泊を、ポータブル電源が現実のものとしました。
この記事では、なぜ今ポータブル電源が車中泊に必須なのかという理由から、数ある製品の中から自分に最適な一台を見つけ出すための具体的な選び方、さらには目的別のおすすめモデルや、購入したポータブル電源を活用するためのテクニックまで、徹底的に解説します。
目次:
車中泊にポータブル電源は必要?
まずは結論。ポータブル電源は「必須ではない」でも「あると最高」です。 例えば、以下のようなスタイルの車中泊であれば、ポータブル電源がなくても特に困ることはないでしょう。
・夜に着いて、朝には出発する「寝るだけ」の車中泊
・スマホの充電くらいしか電気を使わない
・暑さや寒さの心配がない季節の、短い期間の車中泊
スマホの充電なら、大容量のモバイルバッテリーでも十分に対応できます。 しかし、「せっかくの車中泊をもっと楽しみたい」「快適に過ごしたい」と少しでも思うなら、ポータブル電源は最高の相棒になってくれます。
車中泊に「快適さ」を
ポータブル電源を導入する最大の理由は、なんといっても「快適性」の劇的な向上です。これまで「車中泊だから仕方ない」と諦めていた数々の不便が解消され、まるで自宅の部屋でくつろぐかのような快適な空間を、旅先の車内に作り出すことができます。
夏の夜、安眠を約束する涼しさ
夏の車内は、夜になっても熱がこもりサウナ状態になることも珍しくありません。防犯や虫の侵入を考えると、窓を全開にして寝るのもためらわれます。そんな時、ポータブル電源があれば小型の扇風機やポータブルクーラーを一晩中、稼働させることができます。エンジンをかける必要がないため、驚くほど静か。優しい風に吹かれながら、熱帯夜でもぐっすりと眠りにつき、翌朝すっきりと目覚める。この快適さは、一度体験するともう後戻りできません。
真冬でも電気毛布で暖かく
冬の車中泊は、朝方の冷え込みが想像以上に厳しいものです。寒さで何度も目が覚めたり、凍えるような空気の中で着替えたりするのは、決して快適とは言えません。しかし、ポータブル電源と電気毛布 (または電気ブランケット) の組み合わせが、この常識を覆します。就寝前にスイッチを入れれば、車内はまるで温かい寝室に。エンジン音も排気ガスの心配もなく、安全かつ静かにぬくもりを保てます。銀世界を眺めながら、温かい布団の中で目覚める朝は、冬の車中泊の醍醐味となるでしょう。
炊飯器とIHヒーターで、車内が本格キッチンに変わる
ガスコンロだけでなく、電気を使った調理が可能になります。例えば、炊飯器でいつでも炊きたての温かいご飯を味わう。電気ケトルでお湯を沸かし、熱々のコーヒーやカップスープで体を温める。高出力のモデルであれば、IHクッキングヒーターを使って車内で安全に炒め物や鍋料理を楽しむことさえできます。
充電切れというストレスからの完全解放
スマートフォンのナビアプリ、カメラ、情報収集ツールとしての役割は絶大です。ポータブル電源があれば、バッテリー残量を気にすることなく、これらの機能を最大限に活用できます。撮りためた写真や動画のバックアップ、PCでのブログ執筆や動画編集、急なリモートワークへの対応も万全。旅の記録も、仕事も、一切の妥協する必要はありません。
夜の時間を豊かにするエンターテインメント
日が暮れた後の長い夜。小型のプロジェクターを車内に持ち込めば、天井やサイドシェードがスクリーンに早変わり。車内でお気に入りの映画を大画面で楽しむことも可能です。ポータブルスピーカーで高音質な音楽に浸るのもオススメです。
車中泊に「安全・安心」を
旅は楽しむことが第一ですが、それは安全が確保されていてこそ。ポータブル電源は、快適性だけでなく、万が一の事態に備え、旅の道中を守るための「お守り」としての重要な役割を果たします。
通信手段を確保する
豪雨による立ち往生、地震による交通網の寸断、突然の車両トラブル。そんな非常事態において、スマートフォンは外部とつながるための貴重な通信手段です。災害情報の受信、家族への安否連絡、そして救助要請。これらは、すべてスマートフォンのバッテリーがあってこそ可能です。「たかが充電」と侮ってはいけません。ポータブル電源は、この最後の砦を守るための、最も確実な備えなのです。
暗闇の恐怖を取り除く「光」の確保
夜間に車のトラブルが発生した場合や、慣れない場所で過ごす夜、暗闇は不安を増幅させます。ポータブル電源があれば、高輝度のLEDライトを長時間点灯させることが可能です。車内の様子がはっきり見えること、周囲に人の存在を知らせることは、パニックを防ぎ、防犯効果を高める上で非常に重要です。明るさは、物理的な視界だけでなく、心理的な安心感をもたらしてくれます。
環境と周囲への配慮
アイドリングは、無駄な排気ガスを排出し続け、環境に負荷を与えます。また、そのエンジン音や振動は、静かな夜を過ごしたい他の車中泊旅行者や、近隣住民にとっては大きな迷惑となります。特に道の駅やRVパーク、キャンプ場など、多くの場所では条例やルールでアイドリングが明確に制限されています。ポータブル電源を使えば、誰にも迷惑をかけることなく、静かに電力を確保できるのです。これは現代の車中泊における必須のマナーと言えるでしょう。
経済的メリットと車両への優しさ
一晩中アイドリングをすれば、数リットルのガソリンを無駄に消費します。旅のコストを少しでも抑えたいと考えるなら、この浪費は見過ごせません。また、長時間のアイドリングはエンジンにも負担をかけます。ポータブル電源への初期投資は、長い目で見ればガソリン代の節約と、愛車を労わることに繋がる賢い選択なのです。
車両バッテリー上がりのリスクからの解放
車のシガーソケットから直接、長時間電力を取るのは非常に危険です。車両のメインバッテリーが上がってしまい、エンジンがかからなくなるという事態を招きかねません。ポータブル電源は、車の電力系統から完全に独立した存在。そのため、車のバッテリー残量を一切気にすることなく、心ゆくまで電気製品を使うことができるのです。この安心感は、車中泊の精神的な負担を大きく軽減してくれます。
車中泊に「自由」を
場所の制約からの解放
これまでの車中泊は、どこか「電源のある場所」を探す旅でもありました。電源付きのオートキャンプサイトは予約が必要で、料金も割高。無料の道の駅などでは当然、電源は使えません。しかし、ポータブル電源が一つあれば、その制約から完全に解放されます。
展望台の駐車場から満点の星空を眺めたり、静かな湖畔で朝もやを待ったりと、自分が「本当にここに泊まりたい」と感じた絶景ポイントを旅の拠点にできるのです。
※公共の場所での車中泊は、マナーとルールを必ず守り、許可された場所で行いましょう
ソーラーパネルで電気の自給自足
さらに、ポータブル電源とソーラーパネルを組み合わせることで、日中に発電した電力をポータブル電源に蓄電することが可能になります。つまり、電気を自給自足できるということ。1泊2日の予定だった旅も、「この景色が気に入ったから、もう一日いよう」と、その日の気分で気軽に連泊できる。電力の残量に縛られず、心の赴くままに旅程を組み立てる。これこそ、多くの人が夢見る究極に自由な旅のスタイルではないでしょうか。
車中泊だけじゃない!「日常」も「非常時」も大活躍
ポータブル電源の価値は、車中泊という非日常のシーンだけに留まりません。むしろ、日常生活や、もしもの非常時においてこそ、その真価を発揮する「一家に一台の備え」なのです。
アウトドア・レジャーの最高の相棒として
車中泊以外のあらゆるアウトドアシーンでも、ポータブル電源は最高の相棒になります。デイキャンプや河原でのBBQに持ち出せば、音楽を流したり、プロジェクターで映像を楽しんだり、ミキサーでスムージーを作ったりと、楽しみ方が格段に広がります。釣りのシーンでは、集魚灯の電源として、またスマートフォンで潮汐情報を確認し続けるための電源として活躍します。
自宅でのちょっとした活用法
日常生活においても、ポータブル電源は意外なほど役立ちます。コンセントが届かない庭やベランダでDIY作業をする際の電動工具の電源として。大掃除の際に、コンセントのない場所で掃除機を使いたい時に。わずらわしい延長コードを引き回す必要がなく、手軽にどこへでも電源を持ち運べる便利さは、日々の暮らしを少しだけ豊かにしてくれます。
最強の「防災グッズ」としての絶対的な価値
そして、これが現代においてポータブル電源を持つべき最大の理由かもしれません。地震、台風、豪雨など、日本は常に自然災害の脅威に晒されています。大規模な停電が発生した際、復旧まで数日間を要することも珍しくありません。
そんな時、自宅にポータブル電源があれば何ができるでしょうか。まず、スマートフォンの充電を確保し、途切れることなく災害情報を収集し、家族と連絡を取り合うことができます。夜間の照明を確保し、暗闇の不安を取り除けます。小型の電気ヒーターや扇風機で、最低限の暑さ・寒さをしのげます。
車中泊に最適なポータブル電源の選び方
①電化製品の消費電力 / 使用時間から必要容量を算出
ポータブル電源の容量であるワットアワー (Wh) は、電力 (W) × 時間 (h) で算出します。製品を選ぶ際は、使用したい電化製品のワットアワー (Wh) を合計した容量を基準にすることがおすすめです。
主な用途別のポータブル電源の容量の目安は以下の通りです。
目的 | デイキャンプ | お泊まりキャンプ | 防災備蓄 | 節電 |
---|---|---|---|---|
容量目安 | 200Wh以上 | 500Wh以上 | 700Wh以上 | 700Wh以上 |
電化製品別の消費電力の目安については、以下の表をご参照ください。
電化製品 | 消費電力目安 |
---|---|
スマートフォン | 13W |
LEDライト | 5W |
扇風機 | 35W |
電気毛布 | 55W |
ミニヒーター | 500W |
ドライヤー | 1200W |
小型冷蔵庫 | 40W |
小型炊飯器 | 200W |
電気ケトル | 1100W |
②電化製品の消費電力から定格出力を確認
ポータブル電源の定格出力とは、安定して出力できる電力量のことです。ポータブル電源は、定格出力が電化製品の消費電力を上回っていないと使用できません。使用したい電化製品の消費電力に基づき、必要な定格出力も確認しておきましょう。
主な用途別の定格出力の目安は以下の通りです。
目的 | デイキャンプ | お泊まりキャンプ | 防災備蓄 | 節電 |
---|---|---|---|---|
定格出力目安 | 300W以上 | 500W以上 | 1000W以上 | 1000W以上 |
電化製品によっては起動電力が消費電力を大幅に上回る場合があります。起動電力がポータブル電源の最大出力を上回る場合は使用できませんので、使用する電化製品の起動電力をしっかり確認しましょう。
③出力ポート数と種類を確認
使用したい電化製品の種類や数に合った出力ポートが搭載された製品を選ぶことも重要です。ポータブル電源に搭載される主なポートはACポート / USB-Cポート / USB-Aポート / シガーソケットの4種類です。ACポートはノートパソコンや扇風機などの家庭用電化製品、USB-Cポート / USB-Aポートはスマートフォンやタブレットなどのモバイル製品、シガーソケットは車載専用の電化製品に使用できます。
④充電時間を確認
満充電までにかかる時間も、緊急時や頻繁に使用する際の利便性を左右するポイントです。一般的なポータブル電源は、容量が大きいほど充電時間が長くなる傾向にあります。使用頻度や目的に合わせ、充電時間と容量のバランスを考慮しましょう。
Anker独自の急速充電技術HyperFlash™️を搭載したポータブル電源「Anker Solix C1000 Portable Power Station 」なら、容量1000Wh帯でありながら、急速充電に対応し、100%満充電までの所要時間がわずか58分しかかかりません (※) 。急速充電対応の大容量モデルを検討している方におすすめの製品です。
(※) 2023年9月時点 1000Wh帯において、20°Cのテスト環境下におけるAnker調べ。専用アプリで超急速充電モード設定時。通常モードでは約90分です。外気温や使用環境により充電時間は異なる場合があります。
⑤安全性やサポート体制を確認
さらに、安全性にも留意しましょう。本体の安全性に関しては特に、バッテリー劣化による発熱を防ぐ機能が備わっているかが重要です。また、万が一のトラブルに備え、保証期間やアフターサービスが充実した製品を選択することが望ましいです。
Ankerのポータブル電源はバッテリーの安全性を証明する最も厳しい試験と言われる「釘刺し試験」に合格し、高い安全性を備えています。さらに、業界トップクラスの最大5年保証 (※1) に加えて、自社コールセンターの専門スタッフによる安心のカスタマーサポートやご使用済みポータブル電源の回収サービス (※2) を実施しており、安心して長期で使用できます。
(※1) 2022年3月23日時点、Anker調べ。Anker Japan 公式オンラインストア会員を対象に、通常18ヶ月の製品保証を5年へ自動延長いたします
(※2) ポータブル電源回収サービスは、弊社製品限定、送料はお客様ご負担となります
⑥製品寿命を確認
ポータブル電源は防災備蓄として活用できるため、安全に使用できる製品寿命の長さも確認したいポイントです。電池寿命が長いリン酸鉄リチウムイオン電池を搭載している製品や、自然放電が少なく長期保管に適した製品を選ぶことがおすすめです。
Ankerのポータブル電源はバッテリー容量に適切な余裕を持たせた設計を採用しています。リン酸鉄リチウムイオン電池の電圧特性もあり、満充電された状態で保管してもバッテリーが劣化しにくく、災害時に備え満充電の状態での保管が可能です。
⑦ライトの有無を確認
防災備蓄としてや夜間の使用を想定している際は、ライトを搭載していると便利です。ポータブル電源1台で、電源の確保のみではなくランタンや懐中電灯の代わりに使用することもできます。Ankerのポータブル電源では、製品に大型ライトを搭載しているものがあり、停電時の暗い環境でもスイッチやポートの位置が分かりやすく便利です。
車中泊でポータブル電源を上手に使うコツ
せっかく手に入れたポータブル電源。どうせなら、賢く使ってバッテリーを長持ちさせたいですよね。
ここでは、ポータブル電源を上手に活用して、さらに快適な車中泊を実現するための3つのコツをご紹介します。ちょっとした工夫で、使える時間がぐっと伸びますよ。
消費電力の少ないアイテムを選ぶ
まず基本となるのが、使うアイテムを「省エネ」なものにすることです。同じ目的の家電でも、製品によって使う電気の量は大きく異なります。
照明はキャンプ用のLEDランタンに、扇風機はDCモーターの扇風機を選ぶ、寒さ対策には電気ヒーターよりも、消費電力の低い電気毛布を選ぶ、など。
このように、なるべく消費電力の少ないアイテムを選ぶのが、バッテリーを節約する一番の近道です。
移動している間に充電しておく
ほとんどのポータブル電源は、車のシガーソケットから充電する機能が付いています。 日中に観光などで車を走らせている間にこまめに充電しておけば、夜に使う電気を効率よく確保できます。この「移動時間を有効活用する」という意識を持つだけで、ポータブル電源の使い勝手は格段に良くなるでしょう。
日中はソーラーパネルで充電
もし連泊する場合や、日中に電源を使うことが多いなら、ソーラーパネルの活用がとてもおすすめです。
天気が良い日にパネルを広げておけば、太陽の力でポータブル電源を充電できます。電気を作りながら使えるので、バッテリー残量をあまり気にしなくてよくなります。災害などで停電した際にも役立つため、持っていると安心感が違いますよ。
車中泊にはポータブル電源がオススメ
ここまで、車中泊にポータブル電源をオススメする4つの大きな理由を解説してきました。
「快適性」が旅の質を上げ、「安全性」が旅の基盤を守り、「自由度」が旅の可能性を広げる。そして、その価値は車中泊のみならず「日常と非常時」にまで及びます。
ポータブル電源を手に入れることで、これからのあなたの旅のスタイル、ひいてはライフスタイルそのものを、より豊かで、安全で、自由なものにしてくれます。
この記事が、あなたが新しい旅の扉を開くきっかけとなれば、これほど嬉しいことはありません。さあ、あなたに合った一台を見つけて、最高の車中泊ライフを始めましょう。
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