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公開日:2025.11.04

【2025年最新】モバイルバッテリーを飛行機に持ち込む際のルールを解説

スマホやタブレットの充電に欠かせないモバイルバッテリー。旅行や出張の際、飛行機に持ち込めるのか、持ち込む際に特別なルールはあるのか、気になっている方も多いのではないでしょうか?
モバイルバッテリーは便利なアイテムですが、その内部に使われているリチウムイオン電池は、取り扱いを誤ると発火などのリスクがあるため、飛行機への持ち込みには厳格なルールが定められています。この記事では、飛行機にモバイルバッテリーを持ち込む際の基本的なルールを詳しく解説します。旅行前にしっかり確認して、安全でスムーズな空の旅を楽しみましょう。

目次:

    モバイルバッテリーの機内持ち込みに制限がある理由

    「なぜモバイルバッテリーの持ち込みに、厳しいルールがあるの?」と疑問に思うかもしれません。その理由は、モバイルバッテリーに多く使用されているリチウムイオン電池にあります。
    リチウムイオン電池は、小型ながら多くの電気を蓄えられる非常に便利な電池ですが、一方でエネルギー密度が高いため、強い衝撃や内部のショート (短絡) 、製造上の欠陥などが原因で過熱・発火する危険性があります。
    モバイルバッテリーの持ち込み制限は、航空機の安全を守るための重要な措置であることを理解しておきましょう。

    各航空会社の規定を必ず確認

    本記事では、国土交通省の指針などに基づいた一般的なルールを紹介しています。基本的な内容は多くの航空会社で共通していますが、最終的な判断は各社に委ねられており、細かな規定が異なる場合があります。
    旅行や出張の前には、必ずご自身が利用する航空会社の公式ウェブサイトを確認し、最新の規定を確認してください。

    モバイルバッテリーを機内に持ち込む際の基本ルール

    モバイルバッテリーを飛行機に持ち込む際には、守らなければならない基本的なルールがいくつかあります。ルール違反をしてしまうと、保安検査場で没収されたり、搭乗できなかったりする可能性もあります。出発前にしっかりと確認し、準備しておきましょう。

    必ず「機内持ち込み」で

    モバイルバッテリーは預け入れ手荷物には絶対に入れず、必ず「機内持ち込み手荷物」に入れてください。
    これは、客室内であれば、煙や異常発熱に対して客室乗務員が迅速に対応できますが、貨物室内で発火が起きた場合、すぐに対応できないためです。
    なお、スマートフォンやノートパソコンなどの「内蔵型」リチウムイオン電池は、電源を完全にオフにし、偶発的な作動を防ぐ措置を講じるなどの条件を満たせば預け入れが認められる場合もありますが、モバイルバッテリーのような「予備電池」は、いかなる場合でも預け入れは禁止です。

    持ち込める容量 (Wh) と個数制限

    機内に持ち込めるモバイルバッテリーには、容量 (Wh) と個数に制限があります。
    モバイルバッテリーの製品紹介では、「10000mAh」というように「mAh」という単位でバッテリー容量が記載されています。しかし、航空会社のホームページでは「Wh」という単位が使用されております。そのため確認の際には、以下の計算式を使って「mAh」から「Wh」へ変換する必要があります。

    Wh = V (電圧) × mAh (バッテリー容量) ÷ 1000

    一般的なリチウムイオン電池の電圧は 3.7V です。
    つまり、容量が10000mAhのリチウムイオン電池を採用したモバイルバッテリーの場合、以下のような計算になります。

    Wh = 3.7V × 10000mAh ÷ 1000 = 37Wh

    これで、モバイルバッテリーの「Wh」がわかりました。
    では、そのモバイルバッテリーが飛行機に持ち込めるか、何個まで持ち込めるかを、以下の一般的な持ち込みルールを元に確認して下さい。

    100Wh以下のバッテリー

    機内へお持ち込みできます。

    100Whを超え160Wh以下のバッテリー

    2個まで機内持ち込みできます。

    160Whを超えるバッテリー

    機内持ち込みは禁止されています。

    参照:国土交通省 公式ホームページ

    100Wh超~160Wh以下のバッテリー持ち込みには「承認」が必要な場合も

    シンガポール航空やエバー航空、チャイナエアラインといった、一部の海外航空会社では、
    同じ100Wh超160Wh以下のバッテリーを持ち込む場合でも、航空会社の事前承認が必要です。100Whを超える比較的大容量のモバイルバッテリーを持って海外旅行に行く場合は、必ず利用する航空会社の規定を確認し、必要であれば事前に承認手続きを行うようにしましょう。

    参照:エバー航空 公式ホームページ

    容量 (Wh) が不明なモバイルバッテリーは持ち込めない

    飛行機に持ち込めるモバイルバッテリーの容量 (Wh) には制限があることは前述の通りですが、そもそもモバイルバッテリーの容量が確認できなければ、航空会社は安全なバッテリーかどうかを判断できません。
    そのため、容量が不明なモバイルバッテリーは、日本国内線・国際線を問わず、原則として持ち込みも預け入れも不可です。
    特に、安価な製品や古い製品、インターネット通販などで購入した一部の製品には、容量の表示がないものが多く流通しています。ご自身のモバイルバッテリーが該当する場合は、事前に製品の容量を調べておきましょう。
    また、エバー航空など一部海外航空会社は、本体に容量の記載がないモバイルバッテリーの輸送を禁止している場合もありますので、注意してください。

    参照:ANA 公式ホームページ
    参照:エバー航空 公式ホームページ

    破損・膨張しているバッテリーは危険

    モバイルバッテリーの安全性を考える上で、バッテリー本体の状態も非常に重要です。もし、お持ちのモバイルバッテリーに以下のような異常が見られる場合は飛行機に持ち込まないでください。

    外装の破損

    ケースにひび割れがある、へこんでいる、ケーブル接続部分がぐらついているなど、物理的な損傷がある場合

    膨張

    バッテリー内部の劣化や異常により、本体が風船のように膨らんでいる場合。これは内部でガスが発生している可能性があり、非常に危険な状態です

    異臭や発熱

    通常使用時以外に、バッテリーから異様な臭いがしたり、異常な熱を持ったりする場合

    メーカーによるリコール対象製品

    安全上の問題から、メーカーが回収・交換を行っている製品

    わずかな膨張や小さなひび割れであっても、モバイルバッテリーの機内持ち込みは控えて下さい。もしお使いのモバイルバッテリーに異常が見られたら、速やかに使用を中止し、自治体のルールに従って適切に処分してください。

    2025年7月8日から適用される新ルール

    相次ぐ機内でのモバイルバッテリーの発煙・発火事例を受け、日本の主要な航空会社各社が7月8日から新しいルールを設けました。

    参照:国土交通省「モバイルバッテリーを収納棚に入れないで!~7月8日から機内での取扱いが変わります~」
    参照:JAL「機内でのモバイルバッテリーの収納・使用に関するお願い(2025年7月8日以降)」
    参照:ANA「モバイルバッテリーのご利用に関するお願い(2025年7月8日搭乗分より)」

    モバイルバッテリーを収納棚に入れない

    これまで明確な定めはありませんでしたが、新ルールではモバイルバッテリーを座席上の収納棚へ入れることが禁止されました。万が一、発熱や発煙が起きた際に、すぐに気づき対応できるようにするためです。モバイルバッテリーは、座席の下や前の座席のポケット、ご自身のかばんの中など、常に手の届く範囲で保管してください。

    モバイルバッテリーを使って充電する際は、常に状態が確認できる場所で行う

    モバイルバッテリーを使ってスマートフォンなどを充電する際、あるいは機内電源でモバイルバッテリー自体を充電する際は、必ず目の届く場所で行う必要があります。収納棚の中はもちろん、ブランケットや衣服で覆われた状態での充電も危険です。常にバッテリーの状態を目視で確認し、異常があればすぐに対応できるようにしておきましょう。

    海外では使用が禁止されている場合も

    近年、特に海外の航空会社では、安全対策強化の流れから、機内でのモバイルバッテリーの「使用 (デバイスへの充電) 」および「充電 (バッテリー自体への充電) 」を禁止する動きが急速に広がっています 。シンガポール空港は2025年4月1日より機内でのモバイルバッテリーの「使用 」と「充電」を禁止しました。航空会社によってルールが異なることを十分に理解した上で、ご利用される航空会社の規定を必ずご確認ください。

    参照:エバー航空 公式ホームページ

    機内に持ち込める
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    まとめ

    モバイルバッテリーを飛行機に持ち込む際のルールについて解説しました。本記事で紹介したのは、あくまで基本的なルールです。特に国際線やLCCを利用する場合は、独自の規定が設けられている可能性があるため、必ず搭乗前に航空会社の公式サイトで最新の規定を確認して下さい。
    ルールを守って正しく準備すれば、モバイルバッテリーは旅の心強い味方になります。しっかりと確認して、安全で便利な空の旅を楽しみましょう。

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